韓国人パパの人生と育児 with 哲学

育児と人生について日常から気づくことを書き残しています。思考の軸は、インドの哲人クリシュナムルティ(J. Krishnamurti)。5年目ブロガー。21年冬Amazonペーパーバック出版。これからもぼちぼち続けていきたいと思います。コメントや批評全てご自由に。

友人への手紙

5か月の末っ子とそれほど歳が離れていない男の子が、隣でベビーカーに乗ってせんべいをかじりながら私を見つめています。 「気になるの?」と声をかけると、目を背けることなく、恥ずかしがることもなく、私の目を直視する、すさまじいエネルギーを感じます…

思考をみることは…

夢から目を覚ます。寒い、温かい、暗い、明るい...世界を眺める意識が体にもどるとき、ものすごい現実感(リアリティー)がもたらす漠然とした不安と恐怖。 生きることは、日々の生活の中で、繰り返す喜怒哀楽の積み重ね。生きることへの強い執着や渇望と同時…

不安と恐怖

未知の挑戦に臆病になっていく。 予期せぬ出来事が...全て不安やリスクとして得体のしれない恐怖として自分に襲いかかってくる。 はたして自分は、新しい何かに挑戦できるんだろうか輝くあの場所にふさわしい存在だろうか。...次々と生まれては、消えていく…

雨粒と気づき

みるみるうちに…まわりに広がる雨粒。 静かな草の傍らで騒然とした音を出す金属のフェンスや建具。 雑草だらけの庭の片隅に見え隠れするガボチャの花。 夕方の終わりに降り注ぐ雨と夕焼け。その余韻がもたらす景色。 **** 何かをその前と後とに区別し、始め…

(引用) 不満をくすぶらせておく

私たちの人生に起こる不満は、様々な問題を提起したり、何かを探求したり、厳密に調べたり、何が現実であるか、何が真理であるか、人生において何が必要なのかを見出したりするのに、必要不可欠なものではありませんか? 学生時代には、このような激しい不満…

子どものいない入学式

スーツの上に降り注ぐ日差し。キラキラ輝く子供たちの笑顔。校庭の片隅に静かに咲いた花。 「来賓客様用」... ガラガラの駐車場を後に遠くのグラウンドに並ぶ砂埃の車と車。 入学式と書かれたパネルに群がり、順番を待つ子どもと親。 どこか懐かしい古びたス…

決して解決できそうになかったあらゆる問題が…今となってはちっぽけでそして美しく、愛おしく見えてくる。

保育園最後のお迎えのために、久しぶりに昼下がりの電車に乗る。事務所の窓越しとは異なる眩しさが、花束のような鮮やかな赤と緑が、水色の空を背にして放つ存在感。その全てが流れゆく窓際で、互いを見つめ合うカップルの瞳に浮かぶ笑みと期待。 ...がたん…

私たちは本当に生きているのでしょうか。

Q) 生の意義は何でしょうか。 生の意義は生きることです。 恐れがあるとき、生全体が模倣、まねすることの訓練をされているとき、私たちは本当に生きているのでしょうか。生は生きるに値するのでしょうか。 権威に付いていくなかに、生きることがあるのでし…

波が打ち寄せる渚で。

...波が打ち寄せる渚で、砂が消えては現れるその曖昧な境界線で... ズボンを巻き上げて靴を脱ぎ裸足になる。...五本の足の指に...当たっては引いていく感覚。 遠くで響き渡たる波が耳元で弾け...それから全ての音を消し去る感覚。 冷たい、温かい...力強い波…

人生をどう生きますか?

… 人生をどう生きますか? もし誰かにそう聞かれたら、あなたはどう答えますか? 「いきなり難しい質問だね」「ありのまま、人ぞれぞれ生きればいい」「そんなに深く考えるな」…その問いが放つ空気、自分の中の抵抗…その不快な違和感から…問いをまっすぐ眺め…

誰でもいい誰かを、生きること。

熱気のように...慌ただしく動き回る。 玩具のように...誰でもいい誰かを、待ち続ける。 宝石のように...光るガラスの中に飾られた何かをじっくり眺める。 比較し、迷い、感嘆し、満足する。 ... 家族のために友人のために自分のために何かを買うこと。 それ…

(旅行記) ある島で見たもの。

小さい窓から聞こえる、どこか懐かしい店員の声。 長い列に我慢できずに海を眺める大きな瞳。 綺麗に手入れされた、古い船に響く軽い足音。 すご〜〜い! 絶えず軌跡を残す、水しぶきのように...透き通った子どもの声が、海風の中に広がる。... 山道を難なく…

星がきれいな夜

ゆっくりと夜を備える月色のコスモス。 その周りに漂う強かでか弱い香り。 ゆっくりと流れる雲の下に 点々と灯された街灯の帰り道。 今日はどんな一日だったのか、明日はどんな一日になるだろう...輝く星空を眺め、そう悩む思考が、頬を伝って流れる土の匂い…

そのとき…偶然花開くもの。

初めて目にする体験に、一歩引いてしまう重い足。 子どもたちができるだけ失敗しない道を歩むようにと焦り、願う…ため息。 戸惑い、ためらい、喜び、幸せを感じるほど…はっきりと浮かび上がる、「私」という名の杭。… ああ、、、 言葉にできない、何かの違和…

ねえねえ〜きいてきいて〜

ねえねえ〜アッパ(パパ)〜きいてきいて〜 大きな瞳を見上げ、大げさな仕草で、夢中に何かを話す顔。 …誰の話?…どこで? 大人の言葉は、全く気にもせず...あっちこっち動き回る大きな瞳。 今もそこにいるかのような、溢れ出すエネルギー。... 何の目的もなく…

...眺める。

眺める。無邪気な背中を、眩しく輝く大きな瞳を、天真爛漫に弾ける顔を...眺める。卑劣な目つきを、厚かましい仕草を、怒りに満ちた背中を...そういう自分の姿に気づかない虚ろな瞳を、...眺める。今は消え去ってしまった、無邪気で無垢な瞳を、命とともに与…

感情なしに生きる。

楽しみや嬉しさ。不安や怒り。 数え切れないほど、繰り返される感情の波。 … … 感情なしに生きること。 身を投げ出し一喜一憂せず、何かを肯定したり否定したりもせず、ただ...それを眺めること。… 誰かの言葉に苛立ち、不快感にイライラする…その全てに反応…

変わりつつ、 変わらないもの。

穏やかな水面の上で揺れ動く輝き。 当たり前すぎてまた眩しすぎて日常の外側に追いやられる... 変わりつつ、変わらないもの。... 穏やかな水面の上で程よく輝き、そうやって…当たり前ではない、非日常になるやいなや... きれい…本質…真理... それっぽい言葉…

人生を生きること。

あたふた...小走りで会社に向かう途中、道端に咲いた花を眺める時間...1秒。 妻の話を、その瞳の色や形を、じっくり眺める時間...5秒。 食卓の向こうで、不手際の子どもを叱る自分のバカバカしさを、そのため息を眺める時間...5分。 険しい顔つきで、眩し…

…ごめんね。

…あ。。。あの時と同じだ…… 息苦しいレッスン教室。下手くそなピアノの音。ため息と笑いの眼差し…耳元で同じ楽譜を眺め、苛立ちを抑える大人たち。 …そしてその全てに…向き合う勇気がなくて…ただ…自分の不器用な指を、何度も何度も…睨んでいた、小学生の自分…

ありったけの…

あ。。。 大きな感情の波に…いつしか速まる鼓動。 高ぶる揺れと感覚に…さらに激しく波打つ感情。 … そして忘れていた感覚が…ぼんやりとしていた意識が…今という瞬間に引き戻される。 叫んで、泣いて、笑って、悔しんで、愛して... ありったけの今を生きるこ…

大丈...

何かを書けば書くほど、言葉に臆病になっていく。 考えれば考えるほど、思考は今から離れていく。そして沈む気持ち。 ... きっと大丈夫。 慰めの言葉を書くのも、その言葉を眺めるのも、結局、自分と自分。 大丈... そう書いているうちに...何故か涙が溢れる…

生と美と、止むことのない笑いさざめき。

山を登ってゆくと、樹や茂みのない不毛の岩の間に、巨大で近づくことのできない岩から湧き出している、小さな渓流があった。それは渓流と呼ぶには大げさで、小さな流れとでも言うべきものであった。 流れ下って滝となり、さざめき、また流れ下って谷に落ちる…

#1〜4 夫婦であること。

#1 価値観の違い。 この度、価値観の違いで、離婚することになりました。 ...つい眺めてしまう、有名人の離婚記事の中で、高い確率で遭遇する言葉。 価値観の違い... それっぽく聞こえる、当たり前でありふれたその言葉を少し注意深く眺めると…つい少し笑…

洗濯機と芸術。

ゴォー ゴォー 特別なことは何一つない、平凡…日常…という言葉以外、何とも表現できない、そういう平日の昼前。 洗濯機の音が…澄み切った朝の空を背に、騒々しく響き渡る。 うるさい… その言葉を口にするや否や…あの美しい空と空気は…一瞬にして不快感と嘆き…

真っ白であること。

偶然...眺めた車窓。 家や橋、並木道や信号...その間々を青く彩る空。 ゆっくり遠のく山の天辺に高さを競うように並ぶ朝日。 目を凝らして眺めても…その境界線がどこなのか、決して特定できない眩しさが、 気が遠くなるような…空間を通り抜けて静かにしかし.…

言葉であり、言葉を超えるもの。

絆、愛情、希望、情熱、未来... ...言葉。 どこかで聞こえてくる言葉。スマホや本で眺める言葉。 自分に絶えず...心地よい感覚や不快感を呼び起こす言葉。 2キロ足らずの小さな脳の中で数え切れない神経束の中で...そうやって跡を残し、消えていく言葉。... …

さあ、およぐぞ。

「さあ、およぐぞ。」くじらは、青い 青い空の なかを、げんき いっぱいすすんで いきました。 うみの ほうへ、むらの ほうへ、まちの ほうへ。 … …何年ぶりだろうね…君のことを思い出すのは… まだ肌寒い土曜日の夕方、薄暗い小さなレストランで、緊張してい…

(出版案内) 本を…アナログの本を出版しました。

本を…アナログの本を出版しました。 その時々の思いつきで、書いてきたブログ記事を… 人生・日常・瞑想・育児、四つのテーマに並び替え… 確かな質感が感じられる、コーヒーや雨…湿気などに敏感な…紙質の本の中にまとめてみました(笑) どこか…もの足りない表…

偶然…そう、いつも偶然。

偶然... 遮るものは何一つ無い昼前の落ち着いた空を、いつもの公園で...偶然...見上げる。 そこには…何度も首を回さないと...その輪郭すら掴めない、パノラマのような景色が... はしゃぎまわる子供、舞い上がる砂埃、通り過がりの人や犬、静かに落ちる枯れ葉…