韓国人パパの人生と育児 with 哲学

育児と人生について、クリシュナムルティ(J. Krishnamurti)の言葉から気づく日常を書き残しています。コメントや批評全てご自由に。

子育て世代の悲鳴。助けて!いや。分かってくれるだけでいいという切実な現状。

子育て世代の悲鳴。

助けて!いや。分かってくれるだけでいいという切実な現状。

 

「働く女性の数は年々増加しており、 平成 29 年の女性雇用者数1は 2,590 万人に達している。 また、 同年の雇用者総数に占める女性の割合も 44.5%と過去最高の数値となっている。子どもを育てながら働く女性も増えてきているが、一方で、仕事と育児の両立に悩む女性も多くいる。第一子出生前後の妻の就業変化状況を見ると、約5割の女性が出産・育児を機に退職をしており、その約4分の1の女性が退職理由として「仕事を続けたかったが、仕事と育児の両立の難しさでやめた。 」と回答している」

*引用 仕事と育児の両立支援に係る総合的研究会報告書(2018.3)より*

 

昨今の日本の育児システムは、子育て世代において「厳しい」という言葉では表現しきれないほどの大変さがある。特に、共働きで収入が決まっていて + 各両親からの援助が受けられない世代の苦労は、常に一般人の常識範囲を超えている。

たとえば、時短勤務(保育園送迎のための仕方ない選択)で急いで延長時間ぎりぎり(周りは殆ど残業中)に迎えにいく。末っ子は布オムツにウンチをしながら泣き崩れ、長男は不機嫌で保育園いやいやを叫ぶ。不機嫌な二人を車に半強制的に乗せてその泣き声を聞きながら時々お菓子の要求に対応しながら何とか帰宅する。帰宅後、自動反射的に「お腹すいた!ご飯!」って叫ぶ子供に理性を失わない程度で返事しながら、急いで夕ご飯の用意に取り掛かる。もちろん夕ご飯の献立は、前日までには考えておく必要があり、足りない食材はお迎えの前に買い物をしておくのは当たり前だ。

 

それからパパの帰宅。いやいや!MAXの二人を相手しながら保育園の洗濯物を確認し部分洗濯(オムツの選別及び手洗い)後に洗濯機に投げ込み電源をON。同時に家の片付けと夕食のテーブルセッティングに取り掛かる。食事を取る能力が明らかに欠けている2歳と4歳の食事補助をしながら自分の食事を済ませる(何を食べたか思い出せない)。コップの水をこぼし、納豆や魚などをテーブルに投げるのはもちろんで、時にはハイチェアから落ちて大泣きする。まぁ、座ってくれるだけでマシな場合も多い。

このような状況で、「子供の声にセンシティブに反応し、目を合わせて丁寧にコミュニケーションを取る」というNHK的な子育て指針がどれだけ現実離れしているかが分かるはずだ。

 

 共働きの帰宅後2時間は、

まさに戦場そのもの。

ざっくり帰宅後やることを並べると、

  • 夕食の準備
  • 皿洗い
  • 子供二人のお風呂
  • 歯磨き(1日1回のみ:保育園ではやっていません:親の選択肢なし)
  • 洗濯の室内干しセット
  • 明日の保育園準備

・・・つまり帰宅後約2時間(子供が寝るまでの時間)で全てクリアしないといけない。

 

もちろんその中には、親のお風呂やお茶タイムなどは入っていない。

「何をそこまで・・・少し気持ちに余裕を持った方がいいんじゃない。そのほうがいらいらも減るし、物事もスムーズにできる。バタバタ・大変なのは結局親の態度によるものだ」という人もいるだろうけど、上記項目をクリアしないままお茶なんか飲めないし、毎日食事を抜きにし、お風呂を子供の意思を尊重しては3日連続風呂無しもざらだ。家事代行は1時間当たり2,000円相場。きついときは親にお願いしたくても19時以降ならその選択肢もないし、来てもらっても即戦力どころか逆に気を使うことになる。

 

何とか上記項目を無事にクリアし、子供をベッドまで連れて行くと親は二人とも体力限界に達する。上手く寝付かない末っ子は最後までイライラが続き、それを体全体で親にぶつけてくる。10曲以上の子守唄を歌ってやっと疲れ果てて就寝。親の方が先にレム睡眠に入ってしまうのだ。もちろん寝ている間に家事は何も進んでいないのは言うまでもない。

 

じゃ、親はいつ休めるのか。

休む時間は贅沢なのか。

親にもっとゆとりある生活を!

 「夜中途中で目を覚まし、残っている家事を終わらせると休む時間はできる」が、それはあくまで理論的な話だ。

家事は不思議にも次から次へと出てくるもので、上記項目は子供に関連する必要最低限の家事に過ぎない。在庫切れの日用品や宅配食材の注文、必要な家電についての話や子供の普段の生活に関するもしくは行事に関するスケジュール調整・・・友達との週末遊び場のリサーチと各種買い物のスケジュール(できる限りAMAZON注文を優先)など、限られている時間の中で親がやっておかないといけないことは山積みだ。

 

働き方改革実行計画」(平成 29 年3月 28 日 働き方改革実現会議決定) において、「女性の就業が進む中で、依然として育児・介護の負担が女性に偏っている現状や男性が希望しても実際には育児休業の取得等が進まない実態を踏まえ、 男性の育児参加を徹底的に促進するためあらゆる政策を動員する。このため、育児休業の取得時期・期間や取得しづらい職場の雰囲気の改善など、ニーズを踏まえた育児休業制度の在り方について、総合的な見直しの検討に着手し、実行していく。」とされている。
これを踏まえ、育児休業制度の在り方をはじめ、ニーズを踏まえた両立支援策について総合的な見直しのため、検討を行うこととする。

*引用 仕事と育児の両立支援に係る総合的研究会報告書(2018.3)より*

 

働き方改革実行計画」・・・まるで殺人事件の解決のために臨時設置された捜査班の看板を思い浮かぶのは気のせいだろうか。

 

首相がうちに来て家事を代わりにやった後、その大変さを体験した上で、私の上司に直接その大変さを説明して育児に関する協力をお願いするならば、変わる可能性はほんの少しあるかもしれないが、これじゃただの卓上空論に過ぎない。

 

「促進」「改善」「在り方」「検討」・・・この言葉を書いた人のうち、定時に家に帰ってちゃんと家事と育児をする人はどれぐらいいるんだろう。あり方を検討し制度を改善して行動を促進するって何十年前からずっとテレビで言っている言葉ではないか。何が変わったのか。そこに育児という言葉が追加されただけに過ぎない。

 

なお、国の実際の指針をそのまま引用してみた。

f:id:olewakbh:20190208172835p:plain

働き方改革実行計画

*引用:https://www.kantei.go.jp/jp/headline/pdf/20170328/05.pdf#search=%27%E5%83%8D%E3%81%8D%E6%96%B9%E6%94%B9%E9%9D%A9%E5%AE%9F%E8%A1%8C%E8%A8%88%E7%94%BB%27

 

男性の育休取得?以外実際に役に立つ内容はないに乏しい。会社に蔓延する帰りづらい雰囲気をどうやって国が改善できるのか。

「総合的な見直しの検討」って結局「考えてみる」のと何が違うのか。男性の育児休暇取得=子育てしやすい環境という証拠だと思っているのか。

保育士の月5千円と7年以上で7万円加算はどれぐらい現実的なのか・・・

一般人の私の頭では何が改善されるのかさっぱり分からない。

 

たとえば、以下の項目が書いていれば、話は違う。

  • 料理時短の家電「ホットクック」を子育て家庭に無料提供
  • ルンバなど時短家電購入の際に使えるクーポンの発給
  • 月4時間家事代行サービス無料利用
  • 月1日平日に親に休暇取得を義務化
  • 育児休暇や定時帰宅による人事被害を第3機関が監視
  • 37.5℃発熱で保育園コールをかかり付けの病院と連携(現状選択肢なし)
  • 保育園業務を自動化(保育日記の手書きや各種イベントの簡素化)

 

二人だけでなんとかやりくりするために投資した家電を合わせると30万を軽く超える。

  • ルンバ:6万
  • ブラーバー:3.5万
  • 食洗機:20万
  • ホットクック:4.3万
  • コードレス掃除機:1.5万
  • アマゾンエコーとグーグルホーム:1.6万
  • 家電リモコン:0.6万

これがあるからこそ、ぎりぎり精神的にも体力的にも耐えれている部分が大きいが、この出費は子育てにより収入が減少するしかない今の日本で暮らす普通の子育て世代には負担の大きい金額だ。

 

「子は宝」:確かにそうだが、宝の管理にもやっぱりお金は必要である。

 

国が本気で子育て支援を考えているなら、まず委員会を現役の子育て世代から抜擢しないといけないと思う。

 

そもそも選ばれても保育園迎えと子供の熱で参加できない現実が変わらない限り無理だろうけど。

 

「転職は慎重に」…

そう。「子作りは慎重に」...

 

大げさだというかもしれないが、

下手すると子供を引き換えに自分の人生(時間)を失うかもしれない。

 

嘘だと思うなら、なってみれば分かる。

(どっかで聞いたフレーズばかり...)