韓国人パパの人生と育児 with 哲学

育児と人生について日常から気づくことを書き残しています。思考の軸は、インドの哲人クリシュナムルティ(J. Krishnamurti)。5年目ブロガー。21年冬Amazonペーパーバック出版。これからもぼちぼち続けていきたいと思います。コメントや批評全てご自由に。

(引用) 不満をくすぶらせておく

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私たちの人生に起こる不満は、様々な問題を提起したり、何かを探求したり、厳密に調べたり、何が現実であるか、何が真理であるか、人生において何が必要なのかを見出したりするのに、必要不可欠なものではありませんか?

学生時代には、このような激しい不満を抱いていたかもしれません。しかしその後良い職に就くと、この不満はどこかへ行ってしまいます。

私は満足し、家族を養うために必死になって働きます。生計を立てていかねばならないのです。すると不満は鎮まり、砕かれてしまいます。

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私は人生の様々な出来事に満足している中途半端な存在となり、不満も持ちません。しかし不満の炎は、最初から最後まで絶やされてはならないのです。

そうすると、不満とは何かという問題に対する
真の探求、真の精査が起こります。

しかし精神はすぐに、何か夢中になれるものーそのおかげで精神は徳や性質、観念や行動で満足するようになりますーを探し求めるので、型にはまった行動を築いて、それにはまってしまいます。

私たちはこのようなことには、すっかり慣れっこになっていますが、私たちの問題は、どうやって不満を鎮めるかということではなく、いかにそれをくすぶらせておくか、殺さないで、生き生きさせておくかということなのです。
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あらゆる書籍、宗教指導者や政治組織のせいで、精神はなだめられ、おとなしくさせられています。それらは精神が鎮まり、不満を捨てて、ある種の充足感に浸るように働きかけているのです。

何が真理であるのかを発見するために不満を持つことは、 必要不可欠なことなのではありませんか?

- J. クリシュナムルティ 四季の瞑想 p. 253 -