感情なしに生きる。
楽しみや嬉しさ。
不安や怒り。
数え切れないほど、
繰り返される感情の波。
…
…
感情なしに生きること。
身を投げ出し一喜一憂せず、
何かを肯定したり否定したりもせず、
ただ...それを眺めること。
…
誰かの言葉に苛立ち、
不快感にイライラする…
その全てに反応する自分に
そこにある言葉と空気に...
ただ...とどまること。
...
荒れ果てた海の前で、
疲れ果てた体を引きずり、
涙を流す自分の姿に…
思いがけない言葉に、
跳ね上がって喜ぶ、
またその反対のことで怯える、
ちっぽけな自分に...気づくこと。
...
感情なしに生きること。
それは…無味乾燥な生き方でも、
自己中心的な人生でもなく…
自分という縛りから離れること。
波打つ感情をいつものように
好き嫌いで掴み取らずに…
ただ…その全ての感情に...とどまること。
そう、しつこくつきまとう、
自分という感覚から自由になり、
過去という名の…果てしない執着を眺め、
その悲しみに、その虚しさに...気づくこと。
…
感情なしに生きること。
そしてそうやって…
あなたを眺めること。
…
天真爛漫に喜ぶ、
波打つ小さな背中を…
お兄さんのいたずらに
膨らんだその丸い顔を…
ただ...眺めること。
あ...
これこそ…
子育ての醍醐味だと
そう言わずに…
自分の言葉に酔わずに…
ただ…
ただ…
目の前で広がる美しい波を、
言葉に閉じ込めずに…
またその言葉から見つめ、
頬笑まずに…
過去を振り返り、
何かを正当化したり、
悔んだり憧れたりせず…
その全ての中に...とどまること。
…
それはきっと…
あの美しい海のように
溢れる涙が、
波打つ波が…
体を巡って流れること。
…
そう、愛もきっと…
そうやって…
自分なしにあなたを眺めるとき
...不意に訪れるもの。
…
そう、それは...小さな手をつなぎ、
ただ...今だけをあなたと生きること。
♬ つきひ / 浮
🔗 https://youtu.be/q5Lo0gvpspc